今年で5回目となる「石垣島白保のサンゴ礁調査~赤土堆積量と流出対策の長期モニタリングとサンゴ礁文化の体験~」が8月1日~4日に行われました。この調査は2015年より始まったもので、研究者とアースウォッチ・ジャパン、白保魚湧く海保全協議会とNPO夏花が協働して、白保サンゴ礁海域での赤土堆積量調査と農地の周辺に植えられたグリーベルトの生育状況をモニタリングするものです。

 今回の調査には、アースウォッチ・ジャパンにより派遣された一般市民の環境ボランティア8名の方に参加していただきました。参加者の皆様には、陸域・海域での調査の補助に加えて、地域の農家の方との交流を通じて、サンゴ礁文化と呼ばれる白保集落の生活文化についての聴き取り調査と記録をしていただきました。

 8月の大変暑い時期での開催でしたが、参加された皆様全員が白保での野外調査活動に積極的に参加され変満足していただけたようです。また、当NPOの活動や白保地域について知っていただき、励ましのお言葉もいただきました。夏花としても継続的な調査を続けることはとても意義深いことだと感じています。

 過去5年間の調査により、活着率のデータを見る限りでは月桃よりもイトバショウがグリーンベルトに適していることが分かっています。今後はイトバショウを更に利用し、より効果的な赤土流出防止への取組が課題です。

 今回のこの調査プログラムは、単に研究者や私たち地域での保全団体が調査データを取るだけではなく、サンゴ礁保全に関心をお持ちの一般の方々と協働で実施することで、サンゴ礁の現状や保全の難しさをより深く理解していただく環境学習の機会となリます。また、白保のサンゴ礁の保全に関心を持ち調査ボランティアに参加していただける方々がいることは、NPO夏花の関係者や白保の住民にとっても大変嬉しいことです。

この調査は地球環境基金の支援により実施しています。

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→ アースウォッチ・ジャパン調査プログラム:石垣島白保のサンゴ礁調査

Written by NPO夏花