去る3月9日、大正大学の皆さんが、「自然保護と地域づくり」研修プログラムのために八重山を訪れました。
この研修は「海と里」をテーマに、白保地区と竹富島をフィールド学修に組み入れ自然保護問題解決を地域づくりに結びつける視点を学ぶことを目的としたプログラムです。
NPO夏花はその研修のうち、白保地区での4日間の研修を担当させていただきました。
白保研修1日目、
しらほサンゴ村に於いて、サンゴ礁とサンゴ礁との繋がりを深く持つ白保村の文化について、NPO夏花スタッフよりレクチャーを行い、その後、皆で集落散策に行きました。
集落ガイドより昔の村役所であった「オーセ」にて奉納行事である棒術の説明を聞く学生の皆さん
白保村に現存する井戸で最も古いとされる真謝井戸(まじゃんがー)を見学する学生の皆さん
学生の皆さんは普段お住まいの地域とは全く違う村の文化や風景に興味深々でした。また前日に訪れた竹富島の集落とも違った文化があることに驚かれていました。
集落散策が終わり、その日の夜から、村の農家さんたちのお宅にて2日間の民泊体験です。
学生さんたちは少し緊張した様子で、それぞれのホストファミリー宅へ向かわれました。
夜が明け研修2日目。前日の緊張が嘘だったかのように、学生達が打ち解けた雰囲気で各家庭から集まりました。
この日は午前中に、村の自然や伝統的な手わざを活用した産業活性化について学ぶためにNPO夏花の特産品加工所と白保日曜市の見学をしました。その中で学生の皆さんにご協力頂き、NPO夏花が環境保全の一環で製造販売している「月桃ルームデオドラントsarmin」の改善商品について、白保日曜市のお客様を対象としたアンケート調査を実施しました。
今回のアンケート調査は既存の商品と改善した商品を比較し、消費者意見を広く取り入れることで、改善商品をより良いものとし、販路拡大を進めていくためのものです。
学生さん達の協力により多くのお客様からご意見を頂くことができたので、今後の商品作りに活かせていけたらと思います。
午後からはそれぞれのホストファミリーの畑へ行き、稼業体験をしました。
オクラのハウスの温度調整をする学生さん達
サトウキビの苗の植え付けをする学生さん達
学生の皆さんは普段なかなか体験することのない農業に大変さを感じつつも、良い経験ができたと喜んでいました。
研修3日目は待ちにまったシュノーケリングです。
この日は透明度が高く、お魚やサンゴがとっても綺麗に見えました。
中にはシュノーケルが初めての学生さんも何名かいて、初めて見る美しい海を見て楽しそうでした。
白保の海を実際に泳いでみることで、サンゴと綺麗な海を守りたいという想いがより強くなったそうです。
クサビライシ科のサンゴを観察する学生さんとスタッフ
夜には学生さんたちが主催でBBQパーティーを開かれ、2日間お世話になったホームステイファミリーの方々を、今度はゲストとして招かれました。
全員で輪になって自己紹介も交えつつ和気あいあいとした良い時間を過ごすことができました。
最終日である研修4日目は、サンゴ礁海域の保全活動としてグリーンベルト植栽を行いました。
今回はグリーンベルトに植栽する為の苗床として、集落内の畑に月桃300本を植栽しました。研修参加前は学年が違うなどで知らない人同士もいた学生さん達ですが、今回の研修で苦楽を共にしたことで生まれた、巧みな連係プレーは素晴らしかったです！
あっという間の4日間でしたが、学生の皆さんの充実したお顔がとても印象的でした。
中でも最初は不安の大きかったホームステイで、地域の人と交流でき島の人の温かみを感じれたことが、とても有意義であり、今回の経験を東京に帰られてからの生活や勉強に活かしていきたいとの感想をいただきました。
私たち夏花も皆さまからのフィードバックを元に更に充実した内容のツアープログラムにしていけたらと思います。
大正大学の皆さん、4日間本当にありがとうございました。
