白保のサンゴ礁の状態を自分たちで把握するため、NPO夏花は白保魚湧く海保全協議会と連携し、年に4回、海底の赤土堆積量を測定しています。
この調査は私たちが小学生の頃から、地域の漁師の協力のもと、小中学生、行政の職員、ボランティア、島外からのスタディーツアーの学生など、多くの人たちと一緒に20年以上も行われています。
北と南にわかれて船に乗り、30箇所から海の砂を2サンプルずつ採取します。
5月19日の白保集落の沖、リーフエッジに近いX-3地点です。
白保の海には120種以上のサンゴと、300種以上の魚などが生息しています。沖縄では大雨や台風時に、河口から海が赤く染まることがあります。赤土とは、粒子が細かい土のことで、川から海に流れ出た赤土は、サンゴをはじめとする多様な生物の生息に悪影響を及ぼします。
この日は、水温計の交換を行ってもらいました。海水温のデータを収集しています。30°Cを超える水温はサンゴにストレスを与えます。
採取した砂を分析します。赤土の量に応じて、ランクを9段階にわけて海底の状況を判断します。ランク5b以上、1立方メートルあたり30キログラムを超えるとサンゴに悪影響がではじめます。
5月の分析の結果は、長雨の影響がでるのではと思われましたが、昨年の春と比べると、今年の方が全体的にランクがいい結果となりました。降水量は昨年春とほぼ変わらないとのことです。ランク5b以上は7カ所、最大値は 轟川河口近くのE-1で116.4kg/m3でした。
この春、夏花事務局に5年ぶりに戻ってきました池間です。ケンと共に、精一杯努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
全地点の調査結果はこちら→
※この調査は、WWFジャパンが2000年から地域ボランティアと協力しながら実施してきたものを、2014年にNPO夏花が引き継ぎ、地元のサンゴ礁保全団体である白保魚湧く海保全協議会と連携し実施しています