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白保 8月下旬で50%以上の造礁サンゴが白化

全国的に厳しい暑さが続いた今年の夏。ここ八重山の海でもサンゴ達が悲鳴をあげています。7月半ばより、国内屈指のサンゴ礁海域である石西礁湖や名蔵湾などでサンゴの大規模な白化現象が始まりました。
サンゴの白化とは、サンゴが高水温や水質汚染などでストレスを受け、サンゴの体中の褐虫藻が弱ってサンゴが変色してしまう現象です。この状態が長く続くとサンゴは死んでしまうと言われています。
サンゴが健康に生きるための適正気温は約25度~28度なのですが、今年は八重山諸島への台風の接近が著しく少なかったために、海水温が高い状態が続いてしまったことが、白化現象が起きた原因の一つではないかと考えられます。

 

ここ白保サンゴ礁海域においても、サンゴの白化現象は例外なく起こっています。
WWFジャパン サンゴ礁保護研究センターによりますと、白保海岸から沖へ500mの地点での8月の水温平均が30.8度になるなど、サンゴ達にとっては過酷な状況が続いており、8月上旬で35~45%程、8月下旬で50%以上の造礁サンゴが白化している模様です。

写真を見ると分かるように、海の上からでも白化したサンゴが目立ち、特に枝状のミドリイシ属のサンゴに白化現象が多く見られました。
台風16、17号が八重山地方を通過したこと、秋になり石垣島周辺の海水温が低くなりつつあることから、白化現象の終息が期待されますが、まだまだ安心できない状況です。

 

今後、温暖化を抑制するため、地球全体でのさらなる取り組みが必要となりますが、私達NPO夏花も、地域社会への問題意識の提起、地道な環境保全に今一度、気を引き締めて取り組んでいきたいと思います。

 

Written by NPO夏花